No.47 | 注射器振動カー | 2007.10.8.掲載 |
振動で前進 試験管と注射器で作る振動カーです。進行方法は図の左向き、シャシになっている木材が床をけって前進します。理科室など、材料が揃っていれば、短時間で製作することができ、面白い動きで熱を仕事に変換するエンジンのはたらきをアピールします。 このエンジンは、No.31 「3ボルトクーラ」 からモーターやギアボックスをはずしたものです。 |
材料
試験管: 口径18mmのガラス試験管を5〜6cmにカットして使います。
ゴム栓: もちろんシリコンでなくとも構いません。注射器の先を差し込む穴を開けます。
注射器: 10ml用ガラス注射器、できれば浣腸先のものがゴム栓がはずれないので良好です。
スチールウール: 台所用スチールウール
補強金具: L字形をした鉄製補強金具。これに針がねで注射器ピストンをしばり、木材に固定する。
木材: はば3〜4cm厚さ1cmくらいの木の板
タイヤ: 2個 おもちゃ用ゴムタイヤなど、何でもOK.軸受けはプラダン、軸は竹ぐしがおすすめです。
作り方 エンジン本体の作り方については、「3ボルトクーラ」を参照して下さい。スチールウール中心部の重りは必要ありません。速い振動を起こさせるため、試験管内のすきまは数ミリ程度となるようにスチールウールを整形します。 |
走らせ方
試験管の底をバーナーなどで加熱し、注射器の指止めを軽くはじくと始動します。
非常になめらかな床を走らす場合、木材の端にビニルテープなどの滑り止めを貼る必要があるかも知れません。
スチールウールから出た粉などが注射器に入りこむと注射器がかたくなって動かなくなります。無理に動かさずに注射器を掃除して下さい。なかなか汚れが落ちないときは、ピカールや歯磨き粉などで落とします。
おまけ情報
「3Vクーラ」とともに演示すれば、スターリングエンジンがそのままスターリングクーラ、ヒートポンプとしてはたらくことを実演することができます。
2006年8月に東京で開催されたICPE2006物理教育国際会議でも紹介しました。
http://www.komed.c.u-tokyo.ac.jp/ICPE2006/ →ンク切れです。
2007年8月発売の拙著 『はじめてのスターリングエンジン』 誠文堂新光社 の中にくわしい作り方の解説があります。
2007年9月24日に開催された国際スターリングテクノラリーでの走行風景がアサヒコムの動画ニュースに掲載されています。
http://video.asahi.com/video.jspx?Cat=2209
→リンク切れです。