No.48 | ソーラー風車 | 2008.1.26.掲載 2015.11.28追加更新 |
太陽光を受けるとジャム瓶の中のタービンが回ります。白熱電球を近づけても回ります。 太陽光のエネルギーがタービンの運動エネルギーに変換される。ソーラーエンジンです。 写真ではジャム瓶のフタをしていませんが、フタをしても動きは同じです。横に倒さなければ、持ち歩いてもタービンははずれません。
材料 ジャム瓶、縫い針かマチ針、消しゴム、スナップ、コピー用紙、黒画用紙
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なぜ回るか 黒い筒は太陽の光を吸収して温度が上がります。それに接した空気は熱膨張するので上昇します。天井や側面で冷やされながら、また下降します。空気は右図のように循環します。その風をタービンが受けて回転します。このように瓶の中に熱対流が生じるために回るわけです。 |
作り方 1.コピー用紙でタービンを作ります。直径はジャム瓶の2分の1から3分の1ていどが良いでしょう。右図の実線のように切ります。破線を山折りにします。羽根の傾きは30°程度にします。 2.中心には穴を開けてスナップを差し込みます。針とスナップとの摩擦力が小さいことが、このソーラー風車のかなめです。 2015年、数年ぶりにスナップを探したら、このごろのスナップホックには真ん中に小さな穴が空いているものが多いようです。その穴に針の先が刺さってしまうとタービンが動きません。 |
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スナップ 中心に穴が開いていないもの。 |
穴のないスナップを入手できないとき .軸受けのスナップをプラ板で代用する方法を紹介します。 @食品パックの薄い透明なプラスチック(ポリスチレン)の平らなところを使います。大き目に切り取った板を、たたんだ新聞紙などをクッションにして、真上からボールペンなどで押し、凹みをつけます。深い方が良いですが、穴が開いてしまわないように気をつけます。 |
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A凹みを中心になるように、はば4mmか5mmくらいのはばに切り取ります。 B凹みの点が中心になるように、コの字に曲げ、紙に貼るためのつばをだします。 Cタービンには中心に5mm角の穴を明け、そこにプラ板で作ったものを下からはめます。 |
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3.縫い針は消しゴムに刺し、消しゴムをジャム瓶のフタに貼り付けます。 4.黒画用紙で筒を作り、針の根元に置きます。最下部には空気が入れるように切れ込みを入れます。 5. 縫い針の先にタービンを載せ、ジャム瓶を被せます。
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おまけ情報
クルックスのラジオメーターに比べると、原理が非常に分かりやすいです。
1つの装置の中に放射、対流、伝導の熱の伝わりが起こります。
2008年2月発売の拙著 『太陽電池のしくみがわかる実験と工作』 誠文堂新光社 の中にくわしい作り方の解説があります。