No.21 ウィンド・シップ
2003.2.18.掲載    

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風に向かって一直線に進む

まっすぐに風を逆のぼる風力船を作ります。
課題としてはウィンド・カーの水上版ですが、水はとらえ所がありません。絶えずスリップしているようなもので、じっとしていても船は後ろへ後ろへと風に押されて流されてしまいます。ウィンドシップはウィンドカーより難しい挑戦なのです。

 上手に作れば、風に向かって前進できます。

材料(入手法)

☆プロペラ ゴム動力飛行機用プロペラ15cm
         割り箸とプラ板等で自作しても良いが、上手に作らないと、前進できません。

☆塩ビ波板 これで性能の良いスクリューを作ります。(日曜大工店で60cmx90cm数百円)

☆プラ・ダンボール 穴を軸受けに使います。(日曜大工店で90cmx90cm数百円)

☆ステンレス棒  直径1.2mm長さ25cm (釣り具屋さんで50cm10本入り300円くらい)

☆ゴム管  アルミ網戸用の押さえゴム直径3.5mmのもの(百円ショップ等)

☆ビーズ  ステンレス棒が通る大きめのもの1個(百円ショップ等)

☆発泡スチロール  厚み7mmていどの発泡スチロール板 (食品トレーや緩衝材の発泡スチロールを利用しましょう。)

作り方

まず、波板でスクリュー

右の図の形を型紙にして塩ビ波板からスクリューを切り出します。図のように型紙を波板の尾根の線に合わせて両面テープ等で貼り付けてから、普通の紙用のはさみで切り取ると良いでしょう。

切り取ったままで、ちゃんとねじり下げのかかった優秀なスクリューとなります。

中心はドリルか熱した針金で直径3.5ミリの穴をあけます。

 

船体をつくります

プロペラが水面に触れないような設計にします。適度な浮力が得られて前後左右のバランスが良ければ、形は自由。

プラ段ボールは内部の穴を軸受けとして使うことが出来ます。

発泡スチロール板からフロートを切り出します。プラ段ボールの両側にフロートを両面テープで貼り付けます。前後の位置はプラ段の後ろの線に合わせます。

プラ段ボール

発泡スチロール

 

全体を組み立てます

ステンレス棒はプロペラに引っかかるようにL字に曲げて、プロペラ、ゴム管2個、ビーズ、プラ段の順に通します。

スクリューにはゴム管を通しておき、最後にステン棒に取り付けます。

調節

最後に水に浮かべて、ビーズのところのゴム管の位置を動かして、つりあいを調節します。プロペラがギリギリ水面につかないように、スクリューがギリギリ水面上に出っぱらないようにします。

ゴム管の位置だけでは足りないときは、フロートの量を調整します。ただし、水面上に出っ張って風を受けないようにした方が性能が良くなるわけです。

風に向かって進むかな?

一定の風でないと右や左に船の向きがかわってしまうので、うちわの風では難しい。

扇風機の風や自然の風ならば弱い風でも動きます。

実際に走らせてみて、バランスなどを直しましょう。

右の写真は「青少年のための科学の祭典in東海」での1コマです。水槽に扇風機で風を当てて走らせています。扇風機の前に置いているのは波板を重ねて作った整流装置で、扇風機のねじれる風をそろえています。もちろん扇風機だけでもOKです。

 おまけ情報

スクリューやプロペラを使わないウィンドシップも可能でしょうか?
  それも面白いチャレンジです。土浦工業高校の理科研究部がやってみた色々なシップの報告はこちらです。

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