羽ばたき飛行機
Asat-1 (1992)
Aasatの名は飛び安里Tobi−Asatoのもじって命名しました。衛星(サテライト)とは関係ありません。
ありあわせの材料で電動フリーフライト機を作ってみました。100gくらいの鳥は翼幅が60cmていどなので、全体の翼幅を倍の1.2mとしました。
固定翼の導入
ゴム動力のはばたき機と違う点は、はばたき翼と同程度の面積の固定翼があることです。実際の鳥に動かせない翼というものはありませんが、飛行中の鳥の翼のうち付け根に近い部分は、推進力には直接寄与していないと考えられます。つまり、前方からの風を受けて揚力のみを受け持つ部分ということです。翼端部分は推進力と揚力の両方を受け持ちます。
飛行 |
翼が受ける空気力について
1号機を飛ばしてみると、はばたきに伴う飛行中の機体の上下動が意外に小さい事に気がつきました。はばたきの振動は飛行中速くなります。これは、はばたき翼が受ける空気力が静止時に比べて飛行中は減るためと考えられます。前進中の場合は翼の運動方向(斜め前方)から眺めた翼の断面積が小さくなるからです。つまり、静止中より前進中の方が弱い力ではばたく事ができます。
結果としては
この機体は推力が不十分であり、ぐんぐん上昇するというわけには行きませんでした。しかし、30秒間ですが、水平飛行を続けることが出来ました。
Asat-2 (1992)
2号機はRC装置を積み、ゴテゴテと頑丈に作り、重量が増えすぎました。速度がないと浮かないので、ゴムカタパルトによる発進を想定しました。それではと、はばたき翼のねじり弾性を強くして、はばたき翼の仰角変化を小さくし、高速での推力が出やすいようにしました。このため低速時の推力はさらに減りました。
とにかく手投げでも何とかならないかと、やって見ると、山なりの軌道を描いて滑空し数秒で着地してしまいます。あわてて羽ばたきを止め、はばたき翼をV字形にします。そうしないと、翼端が地面に触れてしまうからです。とうとう3回目にそれをやって、機体はバラバラになってしまいました。
翼竜の通った道?
以前に、はばたき滑空する翼竜(プテラノドン)の模型のTV映像を見たことがあります。たしか、カルフォルニア大学のチームだったか。扁平な頭部を方向舵として飛んでいたという事の検証をする実験だったと思います。グライダーなので、カタパルト等で飛び出す必要があります。
実物のプテラノドンも無風の平地から離陸できず、崖や斜面を利用したらしい。そして、さらに進化するにつれて、身体がどんどん重く大きくなり、それにつれて飛行性能が低下し、やがて飛べなくなったと言われています。あわれだなー・・・。(^^