No.62

3forces
ちょこっとVB
 
3力のつりあい


2016.6.20.掲載

おもしろ 実験メニュ  前の実験  次の実験

    分類 順メニュ

自作感のあるエクセル活用
   物理シミュレーションソフトは色々ありますが、汎用性が高いものはマニュアルを覚えるのが大変です。逆に操作が簡単なソフトは自分なりにアレンジでき ない。どっちにしても、自作感がない。
ちょ こっとVB
 エクセルに組み込まれている「マクロ」の機能、つまりVBVisual Basic というプログラミング言語)を、ほんの少しプラスすると、自作ソフト感が出ます。授業に使える、ちょこっとオリ ジナルなソフトを作りましょう。


今回は 「3力のつりあい」
   
  3力のつり合い実験装置というのが色々ありますが、3つのベクトルを作図で合成するのは、精度が必要です。エクセルのワークシートで3つの力ベクトルを表 示しながら、つり合いを確かめるワークシートを作りました。

 3forces-sheet

使 い方

3つの力の方向°と力の大きさを表に入れると、グラフに3つの力のベクトルが表示されま す。表示ボタンを押して、力1と力2の合力(赤色の矢印)や、3つの合力(ピンクの太線)形を表示させて確かめます。

ワークシート
@D列とE列に関数と数を入れておきます。
赤字が関数を入れたセルです。D4〜E8は表の値からベクトルのx成分とy成分を求めているだけです。
D10〜E14は合力のベクトル、1と2の合力のベクトルと、平行四辺形の作図点線をグラフ上に引くための表です。
黄色のセルには適当な数を入れておきましょう。
3forces-cel
 
グラフを挿入

@グラフ挿入で 散布図を選びます。
A力1,2,3、1と2の合力、全合力の矢印をグラフに描く設定をします。
 合計7つの系列を作ります。
 力1 データの選択系列の編集を選び、 系列XにD3〜D4、系列YにはE3〜E4を範囲指定。
 力2 データの選択系列の追加を選び 、 系列XにD5〜D6、系列YにはE5〜E6を範囲指定。
 力3 データの選択系列の追加を選び 、 系列XにD7〜D8、系列YにはE7〜E8を範囲指定。
 12の合力 データの選択系列の追加を選び 、 系列XにD9〜D10、系列YにはE9〜E10を範囲指定。
 1の点線   データ の選択系 列の追加を選び 、 系列XにD11〜D12、系列YにはE11〜E12を範囲指定。
  2の点線   データの選択系列の追加を選び 、 系列XにD13〜D14、系列YにはE13〜E14を範囲指定。
 3力の合力 データの 選択系 列の追加を 選び 、 系列XにD19〜D20、系列YにはE19〜E20を範囲指定。                                            
 
Bそれぞれの直線について、グラフのデータ系列の書式設定か ら線のスタイルで 線の色や点線などを選びます。
  また終点の種類を 矢印形に直すと見やすくなります。

グラフエリアの書式設 定でXYの目盛りをどちらも最小値-200、最大値200とかに固定した方が見やすいと思います。ます。

VBコード
 もし、お使いのエクセルで[開発]タブが見えない場合は,次のようにして表示させる設定にして置きます。
   [ファイル] タブをクリックします。   [Options] をクリックします。  [リボンのユーザー設定] をクリックします。
    [リボンのユーザー設定] および [メイン タブ] の下の [開発] チェック ボックスをオンにします。

@ alt+F11 または開発タグか らコードの表示で  VBエディターを開きます。
A This worksheet のオブジェクトをダブルクリックして、右側の窓に次の5つのマクロ(VBプログラム)を打ちます。
 どれもセルの値を変えるだけの単純な文です。

Sub リセット()
 Range("B4:C4") = 0
 Range("B6:C6") = 0
 Range("B8:C8") = 0
End Sub

Sub 二力の合力表示()
 Range("D17") = 1
End Sub

Sub 二力の合力非表示()
 Range("D17") = 0
End Sub

Sub 三力の合力表示()
 Range("D23") = 1
End Sub

Sub 三力の合力非表示()
 Range("D23") = 0
End Sub

B✖で閉じるなどして、通常のワークシートに戻ります。

ボタンを作る

@ワークシートから開発タグ挿入フォー ムのボタンを挿入→シート上でドラッグして四角形 のボタンを作る。

Aすぐにマクロの登録の窓が 出現するので、Sub リセット() を選ぶ。

B同様に 4個のボタンを作り、それぞれにマクロ(プログラム)を登 録する。


starサンプルのワークシート

               3forces.xlsm



おもしろ実験メニュ   前の実験  次の実験

分類順メニュへ