No.71 |
arduinoを利用地電流データロガー |
2022年8月掲載 |
気象庁地磁気観測所HPより https://www.kakioka-jma.go.jp/knowledge/ec_bg.html |
大地には電 位
|
校庭の地面抵抗
地電流のことを知った生徒が校庭の地面抵抗を測定
することに取り組みました。 自動で抵抗を測定し、記録し続ける必要があるので、そのためのデータロガーを製作しました。比 較抵抗と地面抵抗と直列に接続し、比較抵抗の両端の電圧を 測定します。その電圧をマイコンを使ってSDカードに記録させる方式としました。 |
|
デー
タロガーの構成 使用したマイコンはArduino-UNOです。SDカードデータロギングシールドの基盤をUNOに上から差し込めば、それだけで ボードの準備はOKです。専用言語のSketchでプログラムを作成します。 UNOのアナログ端子で電圧を測定することを続けて100回行い、それらの平均値と、その時の内臓時計の時刻を1レコードとしてSDカードに追 記するようにしました。この1回で約0.08秒ほどの時間が経過します。若干の変動はありますが、1秒間に12回くらいのペースで記録されて行き ます。 これで、SDカードに何日分でも連続して保存されます。しかし、1日分で百万レコードを越えてしまいます。データをexcelにコピーして処理 しますが、読込、抽出やグラフ化などの処理時間が長くなるので、2〜3日分くらいまでが我慢の限界かも知れません。少しキザミが細かすぎました。 |
その後の測定 その後の測定から次のことが 分かりました。 @測定を続けると抵抗値の上昇はさらに続くこと。 A電極の正負を逆転させて抵抗値を測定すると、小さい抵抗値になる。 B最 終的には抵抗値は∞となり、測定不能になった。 以上の事実から、電極表面の状態が通電によって変化したためではないか、と推測されました。 電 極の表面状態の変化 @杭を打ち込んだ場所を深く掘ってみると、約10cmの砂礫層の下は厚い粘土層であることが分かりました。電極の大部分 の表 面は水分を多く含む粘土層に接して いるので、降雨と乾燥による砂礫層の水分変化の影響は比較的少ないと考えられます。 A引き抜いた電極の表面は土中の部分が変色していて、特に陽極側が黒く変色していました。 Bポリバケツ中に砂礫と粘土を入れて測定場所を再現し、短い電極を差して電流を流す実験でも、 電極表面には同様の変化が確認できました。 |