No.75 | コアレス・ブラシレスモーター | 2024年4月
おもしろ実験メニュ |
無鉄芯コイル コイルに鉄芯がなければ、当然ですがコギングがゼロです。また鉄の磁化を繰り返すたびに発生する鉄損も無くなります。 しかし、無鉄芯にすると発生する磁力がグンと落ちるので、磁石の磁力線を閉回路的に集中させ、なるべく磁力線を漏らさ いようにします。 コイルは厚さ3mm直径27mmの円盤状にしたものを1個使うことにします。 |
図1 作成コイルと 磁気回路の構成 |
図2 回転する試作モーター |
図3 コイルとセンサーの配置 |
磁石の配置 磁石は片方の円盤あたり8個です。厚さ3mmアルミ円盤の8つの穴に厚さ3mmのネオジム磁石を隣り合う磁極が反転するように嵌め込みます。そして、鉄板を磁石2個ごとに 円盤の外側から吸い付かせます。反対側のアルミ円盤も同様に作製して、2枚の円盤を5.5mm厚のアルミ 円盤をはさんで平行に向い合せます。向かいあう磁石どうしが強く引きあうので、磁石と鉄板は接着剤なしで保持されます。 遠心力によって鉄板がズレて飛び出すのを防ぐため、外側に図のような木板を貼りました。 |
図4 磁石の配置 |
回
路 コイルのドライブにはTB6643KQという東芝の フルブリッジモータードライバICを使います。50V3.5AまでOKなので、余裕をもって使えます。 コイル用電源にはノートPCのACアダプター(電圧は様々)を使いたいので、回路用電源の供給のためレギュレーターIC7805を入れまし た。 ところで、コイルには交番電流を流すのですが、センサIC U18の出力はオープンドレンでON・OFFの出力です。 |
図5 制御回路 |
そこで、センサICの信号を2SC1815によるインバーター回路で反転させて、反転前の信号をIN2に、反転後の信号をIN1につないでいます。 これで、曲がりなりにも目的の交番電流を流すことができます。 |
表 TB6643KQの入出力表 |
電動ジャイロ このモーターはネオジム16個を埋め込んだ電動コマ、止まらないジャイロです。ジャイロ効果もしっかり手ごたえで感じることができ、コマとして 立てることもできます。 |
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フ
ライホィール蓄電模型 このモーターのローター直径はたった70mmですが、回転中はフライホィールの回転として力学的エネルギーを蓄えているわけです。そのエネル ギーは、電源を切ったあと、コイルから電気エネルギーとして取り出すことができます。その実験報告は近々掲載します。 |
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